秋の夜長に読書はいかがですか?
各文学賞受賞作品と、小説から映画・TVドラマへとメディア展開していった作品を本学所蔵資料でご紹介いたします。
『春の庭』柴崎友香[著] 請求記号:913.6||S
第151回 芥川賞を受賞した本作は、世田谷の古いアパートに主人公が移り住んだことから始まります。同じアパートの女性住人が隣家に対して異常な興味もっていることを主人公が知り、そこから作品が劇的に変化していくのを読者は期待してしまうのですが…ドラマチックなことはなにも起こりません。
作者の "現実がいちばん謎だし、不可解でスリリング" という独特の小説観から、細かなエピソードの伏線回収は全くしないまま、アパートの日常描写がつづきます。カメラフォーカスのような場面の切り口が魅力です。
2013年11月TV放送
『真夜中のパン屋さん』大沼紀子[著] 請求記号:B913||O
真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんを舞台に、様々な人間ドラマが繰り広げられます。いろいろな事件あり、強烈なキャラクターの登場人物ありで、主人公・暮林は彼らを救えるのでしょうか? TVでは「滝沢秀明」が演じていましたが、あなたならどの俳優を主人公に抜擢しますか?本を読んでも、TVを見ても美味しいパンが食べたくなります。
こんなパン屋さんを探してみたくなりました。